LLP 会社設立 形態

何に気をつければ良いのか?

有限責任事業組合(LLP)という制度は、ビジネスを行う上での”自由度”を高めるとても意義のあるものです。 しかし、良いこと尽くめではなく注意して検討しなければならないポイントもいくつかあります。



個人構成員の税務処理は難しい

構成員課税という取扱いはいままでなかったわけではありません。 任意組合という有限責任事業組合以外の民法組合においても、 構成員課税を行われていました。

構成員課税というのは、その事業体自体が税金を課されないという大きなメリットを有しているにも関わらず、 なぜ今まであまり任意組合というものが普及しなかったかというと、登記制度がなかったということも大きな理由ですが、 最大の理由は税務上の取扱いが、不明確でいちいち法律や税法の専門家がアドバイスを行いながら事業を推進する必要があったからでした。

では、有限責任事業組合(LLP)に関して税法上の取扱いが明確かというと、まだまだ不明確な部分が残っています。

会計処理方法や税務申告方法について整備が行われているため、かなり利用しやすいものになると考えていますが、 個人構成員の税務については注意が必要です。

例えば、
個人構成員に対して、LLPから給与を支給して良いのか?それともすべて利益分配として事業所得扱いとなるのか?
  (構成員に対する組合からの支払いは利益分配とみなされ事業所得扱いになるのか、それとも給与所得になるのか?)
法人と異なり、所得区分(利子所得、配当所得、事業所得、譲渡所得、一時所得、雑所得など)に収入・支出を分解
  して、個人所得税確定申告を行う必要がある。
  (個人構成員が存在する場合、LLPの決算作業は難しくなると考えられます。)



有限責任といえども...

有限責任という言葉に対しての、過信は禁物です。LLPで融資を受ける際、構成員の個人保証がついてしまえば、 有限責任とは言えなくなります。またLLPが行った行為について”悪意又は重大な過失”があると認められると第三者に対する損害賠償責任をLLPと連帯して負うこととなります。 また、分配可能額を超えて分配を受けた場合は、その超過部分の金額について、LLPに連帯して支払い義務を負うこととなります。



任意脱退があると...

LLP法第25条によると、組合員はやむを得ない場合を除き、任意脱退ができないと定めていますが、 但し書きで、組合契約書において別段の定めをした場合は任意脱退できるとあります。例えばLLPの構成員が数十人いて、 脱退が頻繁に発生すると、その都度(仮)決算処理を行って、分配財産の計算を行う必要が生じてしまいます。



節税には...

過去、組合と名の付くもの(任意組合・匿名組合)は節税商品に活用されてきたという歴史があります。そして今回創設されたLLPにおいては、過去の教訓?から節税防止策を既に整備しています。 そのため節税スキームの対象としてLLPは考えない方が良いと思います。

以上、「LLPに関する40の質問と40の答え」(経済産業省 産業組織課)より抜粋




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